入院設備を備えている病院に勤務した場合、夜勤や休日祝日の勤務をこなす必要が出てくるため、結婚と出産をきっかけに退職をする看護師も少なくありません。

しかし、今は育児休暇を取得して引き続き同じ職場で働き続ける看護師も増えています。

今回の記事では、

  • 育児休暇(育児休業)がもらえる条件
  • 育児休暇の期間、延長できるのはどんな場合か
  • 各種もらえる手当て、もらえる条件
  • 免除してもらえること
  • 実際に育児休暇が取れる求人の探し方

などについてキッチリまとめていきます。

いくつかの国の機関名が登場してきて少しややこしいかもしれませんが、損しないで制度を利用するために、しっかり覚えておきましょう。

育児休暇の全て

育児休暇が受けられる条件と期間

育児休暇が受けられる条件と期間
どんな人が
どれくらいの期間
育児休暇を
取得できるのか?

看護師が育児休暇(正式名称は育児休業)を取得する場合ですが、平均してどのくらいの期間休暇を取得されているかどうかが気になりますよね。

育児休暇が受けられる条件

育児休暇が受けられる条件は下記のとおりです。

 当該事業主に引き続き雇用された期間が一年以上である者

 その養育する子が一歳に達する日(以下この条において「一歳到達日」という。)を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者

出典:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(抄)|厚生労働省

ちょっと法律の文書は読みずらいと思うので簡単に言うならば、

  1. 同じ職場で1年以上働いている
  2. 子供が一歳になった後も引き続き働く見込みがある

という条件があるわけですね。「2」に関して少し補足させていただきます。

「働く見込みがある」という表現が微妙なところですよね。

これは、育休を取る時点では復帰することを前提としているが、実際に復帰のタイミングになった時に必ず復帰しなければならないわけではない、ということです。

例えば、

などのケースもあるわけですから、これに対して「復帰を前提とした休暇なんだからちゃんと復帰しろ」なんてことは言えないわけです。

だから「育児休業後に働く見込みがある」という条件は、あくまでも「見込み」であって、絶対ではないということです。

育児休暇の期間

育児休暇の期間は下記のとおりです。

  1. ママのみで子供が1歳になるまで
  2. ママとパパを合わせると子供が1歳2ヵ月になるまで(パパ・ママ育休プラス利用時)
  3. ある条件をクリアすると子供が1歳6ヵ月になるまで

「パパ・ママ育休プラス利用時」についていは、こちらの記事で触れてますので参照してください。

上記「3」のある条件というのは、

  • 保育所への申込みをしてるのに通ってない時
  • 配偶者が死亡したり大ケガしたりして、育児が困難になった時

こんな時は、子供が1歳6ヵ月になるまで延長することができます。

もっと長期間取れる職場も

上記で説明したのは、あくまでも法律で定められている権利であって、職場によってはもっと長く3年とか取れせてくれるところもあります。

ただし、それだけ長い期間育児休暇を取得してしまうと、もう新しい技術などに対応するのが難しくなると感じる方が多いようです。

技術の進歩が激しい業界だと、ほぼ新人と同じような状態になってしまいますよね。

「育児休暇の期間を短くしてくれ」と言ってくる職場も

人手不足で困っている職場も多いため、希望している休暇期間を早めて復帰をしてほしいと依頼してくるケースも少なくありません。

しかも、看護師の場合、病院に託児所が設けられている所が多いため、保育園の空きを待たなくても子供を預ける場所を確保しやすく、復帰もしやすいのです。

育児休暇取得の期間については事前に職場と相談してから決定するのが基本ですが、実際に出産してみて取得期間を変えたいと思ったりしたら、早めに職場に連絡して再度相談しましょう。

育児休暇中の給料(手当てなど)は?

育児休暇中の給料(手当てなど)は
育休中は
お金の面はどうする?
給料は出るのか?
手当ては何があるのか?
手当てはどうすれば
もらえるのか?

育児休暇を取得するとなると気になるのが、お給料でよね。

今まで働いていた時はその分だけお給料をもらうことができたのですが、休暇中は働いていませんのでその分お給料をもらうことができず、経済面で心配する声も聞かれます。

では、育休中の給料はどうなるのかというと、ほとんどの場合支払われません。

「ほとんどの場合」と書いたのは、法的に給料を支払わなければならない仕組みがないからです。

上述したように、育児休暇後に辞めてしまう看護師もたくさんいます。そうなると、

「育児休暇後に辞める予定だけど、休暇中の給料をもらうだけもらってから辞めよう」

なんて考える悪い人が出てくるかもしれないですよね。

だから、企業側としては支払う義務がありません。ごく稀に支払ってくれる会社がある程度ですので、基本的には「なし」と考えた方がよいでしょう。

では、会社(病院)から給料が出なくても、何かお金がもらえるシステムはないのか?

出産手当金

健康保険(社会保険事務所発行=つまり勤務先から発行)から「出産手当金」というものが出ます。

Q2:出産手当金はどのくらいの期間が支給されますか?

A2:出産手当金は出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休み給与の支払いがなかった期間を対象としてお支払いします。

Q3:出産手当金は、1日につきいくら支給されますか?

A3:出産手当金は、1日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する金額をお支払いします。

出典:出産手当金について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会

なお、支払われるタイミングは、申請をしてから1、2ヵ月後になります。

ただし、国民健康保険(市町村発行)では支給されないので注意してください。

育児休業給付金

育児休業を取得しようと検討されている方は、育児休業給付金を受け取ることができる可能性があります。

育児休業給付金は毎月支払っている雇用保険から天引きされるのですが、給付を受けるには所定の条件を満たす必要があります。

条件

休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数11日以上ある完全月(過去に基本手当の受給資格決定を受けたことがある方については、その後のものに限ります。)が12か月以上あれば、受給資格の確認を受けることができます。

出典:ハローワークインターネットサービス – 雇用継続給付

シンプルに言い直すと、過去2年間に11日以上働いたのが12ヵ月以上あることが条件というわけですね。

また、育児休業給付金を受けるにはお給料の8割以上の金額を職場から受け取っていないことが前提となります。

さきほども書きました通り、育児休業期間中に給料を支払ってくれる病院は少ないので、これは心配しなくても良いでしょう。

給料を8割以上もらっていて、さらに、育児休業給付金ももらうという二重取りはできないということです。

支給額

育児休業給付金の支給額は、支給対象期間(1か月)当たり、原則として休業開始時賃金日額×支給日数の67%(育児休業の開始から6か月経過後は50%)相当額となっています。

支給期間

育児休業給付金が支給される期間ですが、子供が1歳になるまでの期間給付されます。

ただし、

  • 保育所への申込みをしてるのに通ってない時
  • 配偶者が死亡したり大ケガしたりして、育児が困難になった時

という場合には、1年6ヶ月まで給付が認められます。

要するに、法的に育児休暇が取れる期間と同じということです。

年末調整

年末調整
まるで経営者のように
何でも経費で
落とせちゃう?

看護師として仕事をされていた方は、年末になると年末調整を受けて払い過ぎた税金が戻ってきましたよね。

育児休業期間中は実際に仕事はしていませんが、育児休暇に入った期間によっては税金を支払っていると考えられますので、働いていた時と同じように年末調整を受ける権利があります。

その場合は勤務先があなたに代わって年末調整手続きを行ってくれますので、会社に求められたら医療保険料の支払いの証明書などを添付するようにしましょう。

自分で行う医療費控除を忘れずに

忘れずに行っておきたいのが、医療費控除です。

これは3月に行われる確定申告の時に申請するため、会社を通じてではなく自分で行う必要があります。

タクシー代なども対象になります。

医療費がどのくらいかかったのかを証明するために、窓口で支払った医療費の領収証は全てとっておいてくださいね。

(1) 妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用、また、通院費用は医療費控除の対象になります。

(注)通院費用については領収書のないものが多いのですが、家計簿などに記録するなどして実際にかかった費用について明確に説明できるようにしておいてください。

(2) 出産で入院するときにタクシーを利用した場合、そのタクシー代は医療費控除の対象となります。

出典:医療費控除の対象となる出産費用の具体例|所得税|国税庁

これは医療費にかかった金額扱いになるので、産婦人科で支払った費用だけでなく他の診療科にかかった費用も含まれますので、他の診療科のレシートも捨てずに取っておくようにしてください。

社会保険の免除

社会保険の免除
お金が減るのに
保険料が同じじゃ
生活つらいよぉ
何とかしてくれぇ

正職員として働いていた看護師の方は、今までお給料から社会保険料や各種保険料が天引きされていたことと思います。

そして、休暇を取っている期間中でもその勤務先の職員ですから、働いていた時と同じように保険料も支払続けなくてはいけないのかと不安になるでしょう。

給付金をもらっていたとしても、収入自体は減ってしまいますので保険料負担が経済的にも負担になってしまいますからね。

でも、ちゃんと申請すれば育児休業期間中は保険料の支払いが免除されます。

健康保険・厚生年金保険の保険料は、事業主の申出により、被保険者分及び事業主分とも徴収しません。

被保険者から育児休業等取得の申出があった場合、事業主が「育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出します。

出典:育児休業保険料免除制度|日本年金機構

社会保険料に関する手続きですが、全て職場が代わって行ってくれますので、職場から求められたら所定の用紙に必要事項を記入しましょう。

手続き先は日本年金機構であり、事業主(病院側)が本人に代わって手続きを行ってくれます。

万が一、何も言われなかった場合は(ないとは思いますが)、上司や担当部署の人に「社会保険の免除の申請がしたい」と伝えましょう。

育児休暇を取得した後について

育児休暇を取得した後について
ちゃんと社会復帰
できるかな?
子供いながら
普通に働けるか
不安ありまくり…

育児休暇を取得した看護師は、その後復帰するか退職をする方に分かれます。

別の診療科に復帰するか?

育児休業を取得してから復帰される場合ですが、看護師の場合、必ずしも同じ職場に復帰した方がよいとは言えません。

その理由は勤務形態にあります。

看護師で病棟に勤務されていた場合、入院患者さんのケアをする必要があることから、夜間や休日に関係なくお仕事されていたと思います。

そうなると、家庭と育児の両立が難しくなり、復帰の難易度が上がります。

だから、育児休業復帰後は残業なしや夜勤の少ない外来に勤務させられるケースが多く見られます。

他にも、毎日勤務するのが難しく、非常勤で働きたいと希望される方もいらっしゃいます。

働きたいけど、前の病医では育児と両立しながらの勤務に適していないという場合は、早めに転職を考慮に入れておく方がよいでしょう。

やっぱり退職するパターン

育児休暇を取得した後に

  • 仕事に復帰するのに支障が出てきてしまった
  • やっぱり仕事と育児の両立が難しくて仕事を続けられない

などの理由で退職する方もいます。

復帰後すぐに、もしくは事前に退職することになった場合でも、早めに職場に相談するようにした方がいいですね。

親身になってくれる職場であれば、働きやすい環境を整えてくれるように配慮してくれることもあるからです。

正職員は難しくても、時間の融通がきかせやすい雇用形態に変更させてくれる場合もあります。

しかし、それでもどうにもならないという場合には、一時的にでも退職するしかないでしょう。

まとめ

  1. 同じ職場で1年以上働いていて、引き続き働く見込みがある場合に育児休暇が得られる
  2. 復帰は必須ではない
  3. 育児休暇の期間中、給料は支払われない
  4. 出産手当金、育児休業給付金がもらえる
  5. 医療費控除、社会保険の免除がある
  6. 復帰後は元の職場に戻るか、転職するかを考えた方がよい

育児休暇が取りやすい求人の探すには?

最後に、現在まだ妊娠していないけど、今後妊娠して育休を取ることを考えて「育児休暇がちゃんと取れる病院で働きたい」という人もいるでしょう。

そんな人にオススメの転職サイトは「マイナビ看護師」です。

というのも、マイナビ看護師は、大手の看護師転職サイトの中でも、仕事を探すこだわり条件の中に「産休・育休実績あり」というチェックボックスがあるからです。

産休育休実績あり

これによって、産休や育休の実績がある職場(産休や育休が実際に取得できる職場)の中から仕事を選ぶことができるので、うまく利用すると良いでしょう。

それに加えて、さらに転職サイトの担当に「この病院は実際にどれくらい育休が取れるのか確認していただけますか?」とお願いしておけば、妊娠前の状態でも安心して働くことができます。

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